2013年1月4日 星期五

茹其毛,接腳,開罪,味方



我母親于1889年結婚,時年十七,我則生在189112月。我父歿于1895年,留下我母親二十三歲做了寡婦。我父棄世,我母便做了一個有許多成年兒女的大家庭的家長。中國做後母的地位是十分困難的。她的生活自此時起,自是一個長時間的含辛苦。

 那班接腳媳婦兇惡不善的感情,利如鋒刃的話語,含有敵意的嘴臉,我母親事事都耐心容忍。她有時忍到不可再忍,這才早上不起床,柔聲大哭,哭她早喪丈夫。她從不開罪她的媳婦,
 
我的信仰 - 胡適

世之論者皆謂經濟所以顯名於當時,著述所以傳名於後世。人惟胸有所見,之而不能茹,故不得已假紙筆以抒之.....崔述 (1740-1816)





rú  ㄖㄨˊ
 1. 吃,引申为忍受:~素。~荤。~痛(忍痛)。含辛~苦(原意吃苦辣的东西,引申为忍受辛苦)。~古涵今(接受、包含古今的所有知识)。
 2. 臭,败:“以~鱼去蝇,蝇愈至,不可禁”。
 3. 柔软:“柔~而寡断。
 4. 菜:“菜~有畦”。
 5. 根互相牵连的样子:“拔茅~”。
 6. 姓。



 12.   部首 艸 部首外筆畫 6 總筆畫 10
 注音一式  ㄖㄨˊ
 漢語拼音  r   注音二式  r 

吃、咀嚼、吞咽。孟子˙盡心下:「舜之飯糗草也,若將終身焉。」禮記˙禮運:「未有火化,食草木之實,鳥獸之肉,飲其血,其毛。

受、含。如:「含辛苦」。詩經˙大雅˙烝民:「柔亦不,剛亦不吐。」北齊˙顏之推˙顏氏家訓˙文章:「銜酷恨,徹於心髓。」

揣測、度量。詩經˙邶風˙柏舟:「我心匪鑒,不可以。」

柔軟、軟弱。楚辭˙屈原˙離騷:「攬蕙以掩涕兮,霑余襟之浪浪。」韓非子˙亡徵:「緩心而無成,柔而寡斷,好惡無決,而無所定立者,可亡也。」

腐敗、臭敗的。呂氏春秋˙仲春紀˙功名:「以魚去蠅,蠅愈至。」

蔬菜的總稱。文選˙枚乘˙七發:「秋黃之蘇,白露之。」後漢書˙卷六十六˙陳蕃傳:「又青、徐炎旱,五穀損傷,民物流遷,菽不足。」

姓。如清代有棻。
(又音)ㄖㄨˋ r(09301)
茹其毛(肉也)


領頭字
解形
《說文》:“毛,眉髮之屬及獸毛也。象形。”饒炯部首訂:“夫毛類以密比叢生為性,直出旁達,其形不一,篆正象其冒體蒙茸然者。”
注音
釋義
(一)mao2《廣韻》莫袍切,平豪明。宵部。 (1) 動植物的皮上所生的絲狀物;鳥的羽毛。《說文‧毛部》:“毛,眉髮之屬及獸毛也。”徐灝注箋:“人、獸曰毛,鳥曰羽,渾言通曰毛。”《詩‧小雅‧小弁》: “不屬于毛,不罹于裏。”《左傳‧僖公十四年》:“皮之不存,毛將安傅﹖”《禮記‧內則》“桃曰膽之”唐孔穎達疏:“桃多毛,拭治去毛,令色青滑如膽 也。”宋司馬光《陳治要上殿劄子》:“政有本末,事有細大,舉其綱則百目張,絜其領則眾毛理。”魯迅《故事新編‧起死》:“鳥有羽,獸有毛。” (2)特指人的鬚髮。如:鬢毛;眉毛;嘴上無毛,辦事不牢。《禮記‧檀弓下》:“古之侵伐者,不斬祀,不殺厲,不獲二毛。”鄭玄注:“二毛,鬢髮斑白。”唐賀知章《回鄉偶書》:“少小離鄉老大回,鄉音難改鬢毛衰。”
(3)獸類。《呂氏春秋‧觀表》:“地為大矣,而水泉、草木、毛羽、裸鱗未嘗息也。”高誘注:“(毛),毛蟲,虎狼之屬也;(羽),羽蟲,鳳皇、鴻鵠、鶴 鶩之屬也。”《禮記‧樂記》:“羽者嫗伏,毛者孕鬻。”孔穎達疏:“毛者孕鬻者,言走獸之屬以氣孕鬻而繁息也。”《鏡花緣》第一回:“那穿綠袍的,總司天 下毛族,乃百獸之主,名百獸大仙。”
(4)帶毛的獸皮。《後漢書‧輿服志下》:“上古穴居而野處,衣毛而冒皮。”
(5)地面上生長或種植的植物的通稱。多指五穀蔬菜等。《廣雅‧釋草》:“毛,草也。”清徐灝《說文解字注箋‧毛部》:“毛,引申之,草木亦謂之毛。” 《周禮‧地官‧載師》:“凡宅不毛者有里布。”鄭玄注引鄭司農云:“宅不毛者,謂不樹桑麻也。”《左傳‧隱公三年》:“苟有明信,谿沼沚之毛,蘋蘩 薀藻之菜……可薦於鬼神,可羞於王公。”孔穎達疏:“毛,即菜也。”宋辛棄疾《鷓鴣天‧石壁虛雲積漸高》:“呼玉友,薦溪毛,殷勤野老苦相邀。”明徐光啟 《甘藷疏序》:“方輿之內,山陬海澨,麗土之毛,足以活人者多矣。”
(6)物體上長的絨狀黴菌。如:饅頭放久了就要長毛;老沒見太陽,衣服都長毛了。
(7)粗糙的;未經加工的。如:毛樣;毛坯。又指聲音發沙或不圓潤。茅盾《無題》:“開頭的一二分鐘,雖然念得快,聲音倒是朗潤的……後來是愈加快了,聲音由尖而而啞。”
(8)粗略;大約。《文明小史》第十七回:“世兄也有毛二十歲的人了,看來不至于亂走,鬧出甚麼亂子來。”茅盾《多角關係》:“華光廠名下欠出的債,毛算算也有二十萬。”
(9)不純凈的。如:毛重;毛利。
(10)細微;細小。如:毛渠;毛細管;毛毛雨。《廣雅‧釋詁三》:“毛,輕也。”《韓非子‧問田》:“今陽成義渠,明將也,而措於毛伯。”陳奇猷校注:“毛,蓋細小之意,伯為小官之稱。則毛伯者,猶言小官,必非指明為屯之長。”
(11)粗率;不細心。明胡應麟《少室山房筆叢》卷十:“楊(慎)又不詳考其全文氣脈,而毛摘撼之,多見其不自量已。”曹禺《北京人》第一幕:“曾霆:‘你毛手毛腳
地弄壞了。’”柳青《創業史》第一部第十章:“毛頭毛腦的高增榮在門臺上蹲下來了。”
(12)急躁;發火;發怒。如:發毛。沙汀《記賀龍》三十一:“儘管他脾氣毛,說幹就幹,衹要賀英一擋,就擋住了。”西戎《女婿》三:“老漢不但不支持她的意見,反而嫌她多話,發毛道:‘你懂啥!不懂就少說兩句。’”
(13)兵器名。《西遊記》第三回:“那裏面無數器械:刀、槍、劍、戟、斧、鉞、毛、鎌,……弓、弩、叉、矛,件件俱備。”
(14)驚慌;慌亂。《紅樓夢》第九十九回:“誰不知道李十太爺是能事的,把我一詐就嚇毛了。”《兒女英雄傳》第七回:“說著就回手摸身後那把刀,那婦人見這樣子,便有些發毛。”李英儒《野火春風鬥古城》第八章:“韓燕來說:‘別說小燕,今天我也毛啦,心裏不住地打鼓,生怕翻騰我的車。’”
(16)中國輔幣“角”(一元的十分之一)的俗稱。高玉寶《高玉寶‧大連一月》:“在外面能賣兩毛錢的東西,鬼子最多衹給一毛錢。”
(17)中醫學說中的一種脈象。《素問‧平人氣象論》:“胃而有毛曰秋病。”王冰注:“毛,秋脈金氣也。”又《陰陽別論》:“鼓一陽曰鉤,鼓一陰曰毛。”王冰注:“一陰厥陰,肝木氣也。毛,肺金脈也。金來鼓木,其脈則毛。”
(18)無;沒有。宋郭忠恕《佩角钫嶲》卷上:“河朔謂無曰毛。”《後漢書‧馮衍傳》:“飢者毛食,寒者裸跣。”宋曾慥《高齋漫錄》:“一日,錢穆父 折簡召坡食皛飯。坡至,乃設飯一盂、蘿蔔一碟、湯一盞而已,蓋以三白為皛也。後數日,坡復召穆父食毳飯,穆父意坡必有毛物相報,比至日晏,並不設食,穆父 餒甚,坡曰:‘蘿蔔、湯、飯俱毛也!’穆父嘆曰:‘子瞻可謂善戲謔者也。’”原注:“毛音模,京師俗語謂無為模。”
(19)通“氂”。琼钫毛牛尾。清朱駿聲《說文通訓定聲‧小部》:“毛,栏借為氂。”《書‧禹貢》:“齒革羽毛。”孔傳:“毛,旄牛尾。”《周禮‧天官‧ 大宰》“八曰斿貢”漢鄭玄注引鄭司農曰:“斿貢,羽毛。”孫詒讓正義:“先鄭以斿為旌旗之游。旌旗有注羽旄,故以羽毛為釋。……《說文‧犛部》云:‘氂, 犛(琼钫毛)牛尾也。’氂,正字;毛、旄,假借字。”
(20)通“髦”。長毛。清段玉裁《說文解字注‧髟部》:“髦,馬鬣偁髦……今文《禮》栏毛為髦也。”《儀禮‧既夕禮》“馬不齊髦”漢鄭玄注:“今文髦為毛。”
(21)春秋國名,姬姓。在今河南省宜陽縣境。《左傳‧僖公二十四年》:“魯、衛、毛、聃……文之昭也。”
(22)姓。《廣韻‧豪韻》:“毛,姓。本自周武王母弟毛公,後以為氏。本居鉅鹿,避讎榮陽也。”《通志‧氏族略三》:“毛氏,周文王之子毛伯明之所封,世為周卿士,食采於毛,子孫因以為氏。”
(二)mao4 《集 韻》莫報切,去舰明。宵部。選擇毛色相同的牲畜。《集韻‧舰韻》:“毛,擇也,鄭康成說。”《周禮‧夏官‧校人》:“毛馬而頒之。”鄭玄注:“毛馬,齊其 色也。”賈公彥疏:“按《毛詩》傳云:宗廟齊豪(毫),尚純也。”孫詒讓正義:“《小宗伯》‘毛六牲’注云:‘毛,擇毛也。’此義與彼同,謂一乘四馬必取 同色,若乘黃之類。”又《地官‧牧人》:“凡陽祀,用騂牲毛之;陰祀,用黝牲毛之;望祀,各以其方之色牲毛之。”鄭玄注:“毛之,取純毛(牲)也。”孫詒 讓正義:“擇牲取其純色謂之毛。故《公羊文十二年傳》以不純色為不毛矣。”


 1. 含辛茹苦
 注音一式 ㄏㄢˊ ㄒ|ㄣ ㄖㄨˊ ㄎㄨˇ
 漢語拼音 h n x n r  k   注音二式 h n sh n r  k 
 相似詞 千辛萬苦  相反詞 養尊處優
辛,辣;茹,吃。含辛茹苦形容受盡各種辛苦。如:「她含辛茹苦的一手把孩子拉拔大。」亦作「茹苦含辛」。


接腳
 注音一式 ㄐ|ㄝ ㄐ|ㄠˇ
 漢語拼音 ji  ji o  注音二式 ji  ji u
緊跟著、緊接著。醒世恆言˙卷三十六˙蔡瑞虹忍辱報仇:「道罷起身,眾人接腳隨去,議了一百兩財禮。」
入贅的後夫。元˙關漢卿˙竇娥冤˙第二折:「老漢自到蔡婆婆家來,本望做個接腳,卻被他媳婦堅執不從。」或作「接腳夫」。
積體電路的外露部分。

 

 

 1. 開罪
 注音一式 ㄎㄞ ㄗㄨㄟˋ
 漢語拼音 k i zu   注音二式 k i tzu i
 相似詞 得罪、獲咎、獲罪  相反詞 
得罪、冒犯。戰國策˙齊策四:「沉於國家之事,開罪於先生。」

 

み‐かた【味方/御方/身方】


    [名](スル)《「かた」の敬称「御方」の意。「味方」「身方」は当て字》
    対立するものの中で、自分が属しているほう。また、自分を支持・応援してくれる人。「心強い―」⇔
    対立するものの一方を支持したり、応援したりすること。「いつも女性に―する」
    天皇の軍勢。官軍。
    「―の軍おぢおそれ三たび退き返る」〈今昔・一一・一〉


みかたする【味方する】
support; stand by 敵も味方もfriend and foe alike 人を味方に引き入れるwin a person over to one's side いつも君の味方だI w...


みかた【味方】


〔友人〕a friend; 〔支持者〕a supporter; 〔同盟〕an ally
味方する support; stand by
敵も味方も
friend and foe alike
人を味方に引き入れる
win a person over to one's side
いつも君の味方だ
I will always stand by you.
あなたはどちらの味方ですか
Which [Whose] side are you on?


台湾は日本の味方だ、
次期総統候補が日本に求める連携強化



ワシントンでの報道活動の面白さの1つは、頻繁に訪れてくる世界各国の首脳たちに接する機会が多いことである。

 つい最近では、台湾の総統候補の蔡英文氏が訪問し、ワシントンの大手研究機関「AEI」(アメリカン・エンタープライズ研究所)で演説するのを聞 いた。9月13日のことだった。蔡氏は演説の中で、日本の安全保障にも重大な意味を持つ中国の軍事力増強について懸念を述べたのが印象的だった。

 蔡氏はわりに小柄で、優しいマナーの女性である。だが、野党の民進党の主席として2012年1月の台湾総統選挙では国民党の現職総統の馬英九氏に戦いを挑むことが決まっている。

 米国とイギリスで法律を学び、法学修士号と法学博士号を取得した法学者の蔡氏は、李登輝元総統に引き立てられて政界入りした。民進党の陳水扁政権では副首相まで務めた。いま50代半ばの温和で質素な感じの人物である。

台湾は日本にとってかけがえのない存在


 蔡氏は日本に対しては政策面でも心情的にも極めて親密で、前向きな視線を向ける政治家である。私は台湾を何度も訪れ、総統選挙を含めての取材で民進党の幹部たちを知り、蔡氏の政治傾向も知るようになった。

 そもそも台湾は日本に対して特別に温かな態度を保つ「国」である。「1つの中国」の原則下では日本政府は台湾(中華民国)を独立した主権国家として認めてはいないが、現在の台湾は独立国家の要件を数多く満たした存在だと言える。

 私は1997年に当時の総統の李登輝氏から招請を受けて、ワシントンから台湾を初めて訪れた。李登輝総統のインタビューが主目的だった。

 この時の李総統は私の単独会見に4時間以上もの時間を費やし、公私にわたる日本への思いを熱をこめて語ってくれた。「私は22歳まで日本人でした」「日本は台湾の統治で良いことをたくさんしてくれた」「日本精神は素晴らしいと思う」――。

 こんな言葉の数々に私はびっくり仰天した。だが、やがて1週間ほどの滞在でも台湾の住民の大多数が李総統と同じような温かい対日観を抱いているこ とを知った。台湾は日本にとってかけがえのない存在だと認識するようになったのである。だから、ワシントンでも台湾と米国との動きにはいつも関心を持って きた。

台湾海峡の軍事バランスが崩れている


 蔡英文氏のAEIでの「台湾海峡と世界と」という題の演説は超満員だった。蔡氏は台湾の政治や経済をグローバルな視点から語り、特に台湾と米国と の関係の説明に熱を込めた。米台両国は相互に「戦略的パートナーシップ」を構築しつつあるというのだ。台湾はなにしろ安全保障面で米国を最大の頼りにして いるのである。

 その安全保障と対米関係について、蔡氏は以下の点を強調しながら語るのだった。

 「台湾住民は自己の主権に基づき、中国とは政治体制の異なる現在の国家体制を維持していくことを願っています。台湾の将来はすべて住民の自由な意思によって決められるべきです」

 「台湾の平和と安定は、安全保障への誓約と抑止によって支えられなければなりません。ところが近年は中国が軍事力を大幅に増強しています。特に海 軍力の強化により台湾海峡の軍事バランスは中国側に有利に傾きすぎ、中国の軍事力行使を抑止する台湾側の能力は信頼性をなくしています」

 「しかし国民党の馬英九政権は国防努力を怠っています。私が来年の選挙で政権を取れば、台湾の適切な防衛を実現するため、米国に新鋭のF16戦闘機を含む近代的な兵器類の売却を求めていきます」

 蔡氏がこうして提起した中国の軍拡は、日本にとっても同様の懸念を生む動きである。この点では台湾と日本の安全保障政策は合致するわけだ。つまり、現在の平和と安定が中国の著しい軍事力増強により揺さぶられるという認識である。

台湾が米国に売却を求める新型戦闘機


 一方、米国は「台湾関係法」によって「台湾の安全保障は米国にとっても重大な懸念の対象である」と明言している。台湾の防衛に必要な兵器類は売却する責務があるという意味に解釈される規定である。

 台湾は主力戦闘機として1990年代半ばから米国製の「F16」戦闘機を合計160機ほど購入した。これらはF16の中でも「A/B型」と呼ば れ、現在では旧式となった。台湾政府は2006年頃からF16戦闘機「C/D型」を新戦力として60機以上、新たに購入することを米国に対し希望するよう になった。だが、米国政府は中国の反発を懸念して台湾のこの求めに応じなかった。蔡氏の要請はこうした背景の中で改めて表明されたのだ。
だが、その数日後にワシントンで流れた非公式情報では、オバマ政権はやはりF16戦闘機の新鋭C/D型は台湾には売らず、A/B型のアップグレードで抑止力の向上を求めることにしたという。蔡氏のワシントンでの懇願は実現されなかったようなのだ。
 一方の中国は戦闘機を合計1400機ほど保有し、どんどん新型機を導入している。
 台湾海峡に向けては、旧ソ連から購入した「スホイ27」「スホイ30」という戦闘機に加え、「殲-10型」から、最新鋭のステルス戦闘機「殲-20型」までを配備しようとしている。蔡氏は中国空軍のこうした戦闘能力の増強に対応してF16 C/Dを求めたわけだ。
 米国の議会では、台湾の空軍の窮状への理解は広範に存在する。2011年8月には下院議員百八十数人、上院議員45人が連名でオバマ大統領に書簡を送り、中国軍への抑止として台湾にF16 C/Dの売却を許可することを要請した。
 この230人近くの連邦議員たちは民主、共和両党を含む超党派だった。このためオバマ政権がもしF16 C/Dを今回、台湾に売らないことを正式に決めれば、米国議会からは多数の反対の声が巻き上がることとなる。蔡氏にとっても、「ワシントンの台湾の友人た ち」の影響はときに極めて大きいから、なお議員たちの動きに希望を託すこととなろう。

台湾が日本に求める安全保障上の連携強化

 蔡氏はまた次のような発言もした。
 「台湾は単に台湾海峡の情勢を気に病むだけでなく、米国との他の地域での連携、そして東アジア地域全体での米国とその同盟諸国との連携を強化することにも努力を注がねばなりません」
 表面だけ見れば、この言葉はごく当然と受け取られるだろうが、よく吟味すると、蔡氏がアジアでの米国の同盟諸国、つまり日本にも安全保障上の連携強化の手を差し伸べていることが分かる。日本としても無視すべきではない外交触手だと言えよう。
 講演が終わって台湾の記者団たちとも言葉を交わす蔡氏に「日本の記者ですが・・・」と声をかけると、蔡氏の表情が一瞬、目に見えてなごやかになった。日本への親近感がうかがわれる反応だった。
 こうした一瞬の印象だけで、政策面を推察することは危険だが、日本には少なくとも日頃から連帯感を持っているという感じの対応だった。こんなところにも日本にとっての台湾の重要性がにじむように感じたわけである。

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