もんしょう ―しやう 0 【紋章】
- 家や団体など、それを表すしるしとして用いる一定の図形。
- 「菊の御―」
- 「王家の―」
- ◆アクセント : もんしょう 0
かもん 0 【家紋】
- 各家がしるしとしている紋章。定紋。徳川家の葵(あおい)の紋の類。
- ◆アクセント : かもん 0
茶の実紋について
家紋には、数千種類ともいわれるほど、実にたくさんの種類があります。動植物や自然現象をモチーフにしたものから幾何学的な形象のもの、シンプルなものから複雑なものまで、本当に多種多様です。
なかでも植物をデザインした家紋は、葵紋、梅紋、桜紋、竹紋、牡丹紋など種類が多く、ここでご紹介する「茶の実紋」もそのひとつです。
家紋の種類が多いのは、一つの原形を輪の中に入れてみたり、複数組み合わせてみたりと、いろいろなバリエーションが考えられるからでしょう。茶の実紋も茶 の実を単純化した基本の形を様々にアレンジしてデザインされているのです。そのバリエーションは、およそ40種類ほどあるようです。
家紋のアレンジ=変形には様々なパターンがあります。例えば、「向う」というのは、花などを正面(上)から見た形、「抱き」は、二つの同じ紋が下の方で 交差して抱きあっているように見える形、「違い」というのは、二つの同じ紋が中央で交差しているもの、という具合です。中には結構奇抜な意匠もあって、洒 落たセンスと遊び心を感じとることができます。
茶の実紋は、日本10大家紋のひとつである橘(たちばな)紋とよく似ています。橘紋から転化したとする説もあり、確かにそっくりです。見分けるポイントは実の背後の3枚の葉で、葉があるのが橘紋、ないのが茶の実紋です。
茶の実紋の主な使用家は、清和源氏系では村田、山田の両氏、桓武平氏流では、津田、三田、相馬の諸氏、藤原氏秀郷流の村松、赤堀氏、藤原氏支流の室田・鵜飼・太田・小野の諸氏などです。
茶の実が家紋となった由来は明らかではないそうですが、茶が高貴な薬として日本にもたらされたことから、その長寿などの効用にあやかったのではないかと言 われています。茶の実と家紋の結びつきは、少々意外な感じがするのですが、茶(の実)がそれだけ日本人の生活に深く関わってきたことを物語るものといえそ うです。
なお、家紋の基になった茶の実そのものについての詳細は、「茶の実について」をご覧ください。
このコーナーの作成にあたっては、家紋に関する2つのウェブサイト「家紋World」と「家紋の湊」を参考にさせていただきました。家紋について興味を持たれた方は、ぜひ一度アクセスしてみてください。
いろいろな茶の実紋
ひとつ茶の実
丸ひとつ茶実
重ね角に茶の実
抱き葉茶の実
光琳二つ茶の実
向う茶の実
茶の実菱
三つ茶の実
浮線茶の実
茶の実鶴
糸輪剣三茶実
違い茶の実
三つ盛り茶の実
石(こく)持ちに茶実
枝茶実
三割茶の実
片葉折茶実
亀甲茶実
雪輪に茶の実
団扇に違い茶の実
りんどう茶実
輪違い茶の実
割り茶の実
変わり茶の実蝶
茶実枝丸
五つりんどう茶実
上下向い茶実
四つ茶実
三つ寄茶実
丸に葉なし茶実
葉折れ茶実
陰一つ茶実
陰三つ茶の実
花茶の実
よく似た橘紋
橘紋
向う橘
向い橘
糸菱に覗き橘
隅切り角に橘
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「茶飲み」とはお茶の良し悪しがわかる人。 「茶数寄」とはゆとりをもってお茶を楽しめる人。 室町時代に言われたことが現代にもあてはまります。 人によってどうしてこのような差ができるかといえばそれは小さい
すき 2 【数寄/数奇】
- 〔「好き」と同源。「数寄」「数奇」は当て字〕風流・風雅の道。和歌・茶の湯・生け花など、風流の道を好むこと。
- 「―三昧(ざんまい)」
- ――を凝(こ)ら・す
- 風流な工夫をいろいろとほどこす。
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